2012年4月20日金曜日

未成年だけど、生まれて初めて競馬場に行ってみました

この間の日曜日に、阪神競馬場に行って来ました。自宅から大学に向かう途中に、阪神競馬場の白い屋根が見えるので、いつも気になっていたんです。


僕は、中学生の頃から競馬が好きで、よくテレビをみてみました。よく友達と、レース結果を予想したりして遊んだものです。高校時代に勉強などが忙しくなったこともあり、しばらくは全くやっていなかったのですが、やはり競馬場が近くにあると、行ってみたくなるものです。

今回行った阪神競馬場は、日本中央競馬会が管理する10の競馬場のうちの1つで、その中でも大きさは比較的大きい方の競馬場になると思います。

未成年が馬券を買えないことはご存知のことと思いますが、問題なのは、「未成年が競馬場に入場できるのか」と言うことです。結論から言うと、できます。しかも、15 歳未満だと入場料がタダになるらしいです。

競馬場というと、おじさんたちの溜まり場を想像する人もいる かと思いますが、そんなことは全くありません。子供連れの家族や、若者カップルなど、老若男女問わず、多くの人々が遊びに来ているのが今の競馬場です。レジャーシートを敷いて、持ってきたお弁当を食べたり、ピクニックをしに来ている家族の方々もたくさんいます。もちろん、しかめっ面をしながら真剣に競馬新聞とにらめっこしているおじさん達もいます。


阪神競馬場の最寄り駅は、阪急仁川駅の構内です。駅からもうすでに、このように地下道が整備されています。非常にアクセスしやすいですね。

地下道の中はこんな感じです。テンション上がる。



もうこの時点で正直ワクワクが止まりませんでした。ここまでワクワクしたのは何年ぶりでしょうか。中学生の時に、何度もテレビのなかで見ていた光景が、これから実際に自分の目で見ることができるので!

そしてここが入場ゲートです。


何か人だかりができてるなーと思って近づいてみると、テレビ局が競馬番組の取材をやっていました。その人だかりの中には、芸能人のシャンプーハットのお2人の姿も見ることができました。が、興奮しきってる僕はそんなことに興味を抱くはずもなく、一目散に入場門へと駆けました。入場門を背景に撮影していたので、ひょっとしたらテレビにちょっと写ったかも!笑

入場料200円を払って券売機で入場券を買い、ゲートのお姉さんに券を渡し、いよいよ競馬場に入場です。入場門を入ってまず目につくのが、「パドック」と呼ばれるところです。



ここでは、レース前の馬が歩いたり、騎手が馬に乗り込んだりする場所です。馬が歩いている間に、馬券を買う人たちは、ここで馬の状態などを確認して、馬券選びの参考にしたりもします。

僕はとりあえず、一番前の馬と一番近い距離から見てました。 やはり本物の競走馬の迫力は違います。普通の馬なら何度か見たことがありますが、競走馬をここまで近い距離で見たのは初めてでした。すごく楽しかったです。



そして、騎手たちが馬に乗り、馬がパドックから姿を消すと、いよいよレースが始まります。とりあえず最初なので、一番コースに近いところから見てました。そこに実際に立ってみて思ったのは、とにかく競馬場はでかいなぁということです。でかすぎてヤバイ。



この右側に見えるガラス張りの奥は席があって、2階席や3階席からでも、レースの状況を見ることができるようになっています。

やはり、実際に見るレースの迫力は違います。もう圧倒されます。正直言って、すごく馬券が買いたくなりますwなので、ちょっと隣の人の馬券をチラ見して、その人が買った馬を応援したりしてました。
20代前半の若者カップルの買ってた馬券が見事に的中して、2人でキャッキャ騒いでたときは、もう本当に爆発してしまえばいいのにと思いました。

ちなみに、3階席から競馬場全体を見た様子です。

この時に、双眼鏡を持ってくるのを忘れたことに気づきました。競馬場に行くのに、双眼鏡は必須アイテムです。それがないと、競馬場が大きすぎて、馬が走ってる姿が見えません。

この写真が今回のベストショットです。3階席からとったゴールの瞬間の様子です。



お腹がすいたので、競馬場内にあるレストランを回ってみました。大手ハンバーガーチェーンや、大手牛丼屋などの、お馴染みのファーストフード系のお店から、少し高級感のあるお店まで、合わせると20店舗ぐらいあったのではないでしょうか。これは、ある食事フロアの様子です。

もちろん、食事を取る場所にもモニターがいくつも設置されていて、いつでもレースを見ることができます。ゴールの瞬間になると、みんなのご飯を食べる手が一斉に止まり、一同揃ってモニターを見上げる光景はとても面白かったです。

競馬場内の至る所に設置されているのが、馬券を購入するためのマークカードと、馬券を購入する機械です。マークカードには3種類あって、それらすべてがまとめて様々なところにおいてあります。

馬券の買い方にも色々な方法があって、その方法によって、3種類のマークカードを使い分けます。
馬券を買うときには、ここからマークカードをとって、馬券を買う馬の番号のマークを塗って、機械に入れるという手順です。
これが、その機械です。小さくてやや見にくいですが...


で思ったのが、「あれ、これ未成年でも買えるんじゃね?」ということ。最初にも言ったように、未成年が馬券を買うことは禁じられていますが、マークカードもそこら中においてありますし、馬券の販売機も、周りに警備員がいるわけでもなく、その人ごみに紛れ込んだら買えそうでした。いや、買ってないですけどね。買ったらどう捕まるんでしょう?

補足:あとで先輩に聞いた所、どうやら普段は警察の人がウロウロしてるみたいです。若い人に声をかけて、購入した馬券を持っていないか、成人しているかなどを問われるみたいです。僕が今日たまたま出会わなかっただけのようでした。

そして、その場券売機と同じくらいに数多くあったのが、このお茶や水を無料で提供してくれる機械です。

種類も、冷水、冷たいお茶、暖かいお茶と豊富でした。これらがそこら中に設置されていて、いつでも飲み放題です。

最後に、トイレに行った時に思ったのですが、洋式便座の数がかなり少ないんですね。4つありましたが、そのうち3つが和式で、洋式は1つしかありませんでした。今の時代にここまで和式トイレが多いのは、すごく不思議に思いました。
思うに、洋式トイレがあると、そこに閉じこもってレースを予想する人が出てくるのではないでしょうか?ただでさえ、床にためらいも無く座り込んで、競馬新聞を広げて必死に予想しているホームレスみたいなおじさんを何人も見ました。ほかにも、ゴミ箱をテーブルにしてマークしている人や、階段に座り込んでマークしている人もいました。
まぁ、あくまで推測ですが、実際はどうなのでしょうか。

以上で、競馬場の紹介は終わりです。

ところでみなさんは、競馬を開催することによって、1日に全体でどれだけのお金が動くのかを想像したことはありますか?100万円ほどでしょうか?1000万円ぐらいはあるでしょうか?

正解は、約80億円です。

これだけの金が、この競馬場内で動くのです。そんなことは、実際に現場にいても、到底想像することすらできなかったです。まあ、正確には複数の競馬場で開催されていたり、インターネットで馬券購入できたりするので、80億のすべてがこの阪神競馬場で動くわけではないのですが...それでも、この建物の中で大金が動いているんだと思うと、とてもワクワクします。

そして、これだけのお金が動くのだから、もちろん得をする人もいれば、損をする人も出てきます。競馬場では、お金がかかっているために、あまりの必死さから、その本性をむき出しにする人を数多く見ることができます。

競走馬たちが、集団になって最終コーナーを曲がり、最後の直線に入ってくる。実況にも熱が入り、それと同時に観衆の声援も大きくなる。その中には、怒鳴り声も含まれている。肺が弾けそうになるほどに吸い込まれた空気は、なんとも汚い怒号となって体外に排出される。「おらー!!行けやー!!」「行けー!!伸びろー!!!」もう、一瞬にしてその人の人格は丸裸である。無我夢中になって叫ぶ人々。飛び交う激しい言葉遣い。
そして、その数十秒後、競走馬たちはゴール板の前を通過する。「よっしゃー」と歓喜の雄叫びを上げる人。顔をしかめながら、舌打ちをする人。歯ぎしりをしながら、競馬新聞を床に叩きつける人。前の椅子を蹴る人...鈍い音が響く。なにかこう、ただの本能をむき出しにした一種の動物を見ているような、そんな感覚になってしまった。しかも、その本能とは、生きるために必要な、必死になって獲物を捉えるような本能ではなく、ただの私欲を満たすための、金を獲得するための、とても汚い本能である。


と、なんか漠然とこんなことを思っていた僕は、自分もこいつらと同じ人間なのだと自覚し、気持ち悪くなってしまいました。なんていうか、人間の私利に対する欲望は、ここまでひどく恐ろしいものなのだな…と、まるで人間の本当の姿を見たような、そんな感じでした。

多分、もう競馬場にはしばらく行きません。馬券が買いたくなるからです!笑
ちゃんと20才になってから、競馬場に言って楽しみたいと思います。